ゴールドラッシュのときに儲けたのは、金を掘っていた人ではなく、ショベルやテントを売っていた人だった
今回は株に関わるお話ですが、視点を変える必要性を説く話でもあります。
ゴールドラッシュを知らない方向けに簡単に説明すると、19世代中頃にかけて起きた金脈を探して一攫千金を狙う採掘者が大量に発生した動きのことです。ちなみにディズニーランドのビックサンダーマウンテンはこのゴールドラッシュ後に廃山となった鉱山を舞台としています。
ここから本題に入りますが、ゴールドラッシュにおいて見事金脈を当てた人は大儲けすることができましたが、それは少数派で、ほとんどの採掘者は金脈を当てることもなく徒労に終わっています。そんな中でも着実に利益を上げていた人たちがいます。それは採掘者向けにショベルやテントを売っていた業者なのです。これらは採掘をするうえで必要な道具なので、ほとんどの採掘者が買っていきます。業者からすれば自らは当たるかどうかも分からない金脈探しに精を出す必要もなく低リスクで確実に利益を積み上げることができました。このように自らはリスクの高い事業を行わず、プラットフォームを提供するビジネススタイルは現在にも存在します。たとえばGoogleがそうでしょう。自らはプラットフォームとして検索機能を提供し、レッドオーシャンである事業は極力行いません。証券会社もそうでしょう。個人投資家向けに株の売買をするプラットフォームを提供して、手数料を頂くビジネスです。投資家が利益を上げようが上げまいが、手数料が懐に入ってくるビジネスです。
今や様々な企業がプラットフォーマーを目指して覇権争いをしている状況です。覇権をとるまでが大変ですが、一度地位を確かなものにすれば早々崩れることはありません。
この事例のようにお金を稼ぐためには必ずしも自らがお金を稼ぐ主体になる必要はないということは面白い発見ですね。